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第5回 I-Media情報バザール
日時: 平成18年7月14日(金) 午後5時30分〜午後8時00分
講演: 「木と対話して、木に学ぶ 〜自然からのメッセージ〜」
  樹木医・あしかがフラワーパーク園長 塚本 こなみ 氏
 あしかがフラワーパークの最大のスターは500畳分の大藤です。塚本さんが10年前に移植したもので、このほか園内290本の藤に毎年、満開の花を咲かせてきました。
 造園家である夫の妻であり、3人の子供の母であり、さらには、孫もいるおばあちゃんでもある塚本さんは、樹木医になりたての40代、仕事が忙しくなったころに、夫に一度だけ怒鳴られたことがあるそうです。仕事で帰りが遅くなり、家事が怠りがちになった妻に、夫がキレたのです。「そんなに仕事が好きだったら、この家を出て行け!」に、塚本さんは言い返しました。「樹木の世界に誘い、その仕事の楽しさを教えてくれたのはあなたです。おかげで、私は樹木の仕事の奥深さと充実感を知ってしまいました。だから、仕事はやめないし、もちろん離婚もしない」。 家族も仕事もとると決めた塚本さんは、それ以来、「家で仕事の愚痴を言わない、疲れた姿は見せない」ことを心に決めたそうです。
以上は、5月25日に放送された『プロフェッショナル・仕事の流儀』の一部要約です。つまり今回のゲストスピーカーは、NHK推奨の“本物”のプロフェッショナルです。

 樹木医とは、「樹木の保護、樹勢回復、樹木の治療に関する研究または実務に7年以上従事した者」を対象に、例年7月に全国数ヶ所で筆記試験が行われ、そこで選抜された約120名がさまざまな研修の結果に資格を得るというもので、塚本さんは女性第一号です。
 樹木は、人間の患者と違って痛いとか苦しいなどの症状を言いません。塚本さんは、言葉のコミュニケーションが一切とれない相手である樹木をとにかく見つめます。幹や葉、生え際の根張りなど、声に出さずとも、樹木はかならず何らかの形であるサインを発信しているからだと言います。樹木に限らず自然事象のすべては、私たちに何らかの情報を提供し続けるメディアといえるのではないでしょうか。それらをどう読み取るか、塚本さんのお話の中からヒントを掴み取ってください。

<塚本 こなみ(Tsukamoto Konami)氏 プロフィール>
 1949年静岡県生まれ。高校卒業後、2年間OLを経験したのち22歳で、日本庭園を得意とする造園家と結婚。85年、緑化工事を行なう(株)環境緑化研究所を設立。93年には女性として初めて樹木医試験に合格(登録No.125)。96年、あしかがフラワーパークの大藤の移植を手がけ、これを縁に園内の造園設計も担当して、99年、同フラワーパーク園長に就任した。また、全国の巨樹や古木林の保護、治療、移植に従事するとともにフラワーパークの設計なども手がけている。著書に『奇跡の樹』(葉祥明絵・文)、『おおふじひっこし大作戦』など。モットーは「一日一生」だという。

*塚本さんのお話のあと、藤に音を聞かせて欲しいという塚本さんの申し出で実現したライブの曲をI-Mediaメンバーの琢磨仁・啓子夫妻(Half Moon)のお二人に演奏していただきます。
タイムテーブル:
17:30〜17:40 挨   拶  
バザールマスター 加藤和郎
17:40〜18:30 ゲスト 講演  
「木と対話して、木に学ぶ 〜自然からのメッセージ」
樹木医・あしかがフラワーパーク園長 塚本 こなみ 氏
18:30〜18:45 特別ライブ  
「琢磨 仁・啓子夫婦(Half Moon)」
18:45〜20:00 交 流 会  
ゲストも含めて、当日参加メンバー同士の交流会(名刺交換会)。
参加メンバーの紹介を含め、時流に沿った話題で盛り上がる“おとっときの話”を披露していただきます。
キーワードは「和気藹々」(I-Mediaの伝統を生かします)。
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