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第48回 I-Media情報バザール
日時: 平成22年2月19日(金) 午後6時00分〜午後8時30分
講演: 『日本の話芸・講談 〜メディアの原点ここにあり〜』
講師: 講談師 神田 陽司 氏
場所: 六本木アカデミーヒルズ49『コラボレーションルーム1+2 』
今でも使われる慣用句に「講釈師、見てきたような嘘をつき」があります。現場に居たかのように実(まこと)しやかに語る話芸は、スポーツ新聞の感覚と言えなくもありません。もともと「講」は説き明かす・学ぶの意ですから、講談は人の“知りたい欲求”に応えて武勇伝や人情物語などを語る芸であり、上古の「語り部」、中世の「説教法師」、戦国の「お伽衆」を祖としています。江戸、明治の庶民は講談(講釈)によって歴史や昨今の情勢を知ったという点で、まさしく“メディアの原点”と言えるでしょう。落語が登場人物になりきって会話体で話すのに対して、講談は第三者の目で観察しているように語り、落語は下目線で笑いを取るのに対して、講談は上目線で落ちを付けないというのも、現代のリポーターや解説者的なところがあります。真打になると、落語家は師匠と呼ばれ、講談師は先生と呼ばれるのも教育家(師)の要素があったからだと思われます。東京帝国大学の弁論部の演説集『雄弁』や講談を読物にした『講談倶楽部』を創刊した『大日本雄弁会』が、講談本の大ヒットによって出版界トップの『講談社』に発展したという事実もそれを裏付けています。しかし、近年は笑いの芸に押されて講談の真髄を知る人が多くはありません。
そこで今回は、すでにI-Media仲間でもある神田陽司さんに落語や浪曲との違い、文化に与えてきた影響などを講義していただき、最後に一席語っていただこうという趣向です。
【プロフィール】本名は吉田祐二。昭和37年兵庫県尼崎市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。劇団青年座研究所専科終了。エンタテインメント情報誌『シティロード』で演劇を担当し副編集長を務める。その間に神田山陽の講談に出会い、平成2年に退社して入門。平成15年真打昇進。“修羅場”を含む本格的古典によって鍛え上げられた歯切れのいい口調を駆使する正統派の講談師。『阪神大震災』『講談ビル・ゲイツ』『講談インターネット』『坂本龍馬シリーズ』などレポート講談や新作講談も数多く発表している。また『講談は昭和を語れるか』をCD出版するほか、『アディダス・ジャパン・ヒストリー』など“企業講談”のジャンルも開拓している。
とにかく、多才でサービス精神旺盛なお人柄です。なにしろ、ご自分の大事なネタ帳を公開してしまうんですからね。まずは、http://www.t3.rim.or.jp/~yoogy/ を開いてご覧ください。司馬遷からノストラダムス、エジソン、黒沢明までぎっしり詰まっています。どれも、黙読するだけでも楽しい語呂の良い言葉の羅列の中に、なるほど!と思わせる知識を散りばめています。加えて、講談はリズミカルな「語勢」が魅力です。ご期待ください。 
タイムテーブル:
18:00〜18:10 オープニング  
バザールマスター 加藤和郎
18:10〜19:10 ゲスト 講演  
『日本の話芸・講談 〜メディアの原点ここにあり〜』
講談師 神田 陽司 氏
19:20〜20:30 情報バザール  
食事をいただきながらの、気の置けない交流会です。
参加メンバーの紹介を含め、時流に沿った話題や情報など、I-Mediaならではの “おとっときの話”が飛び出します。バザール演出のキイワードは、NHK情報ネットワーク時代の伝統を引き継いで、ますますの「和気藹々」です。
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